映画「千年女優」を観ました



今敏のアニメ映画、「千年女優」を観ました。



数年前からずーっと観たかったんだけど、なんか色々あって観てなかった千年女優
正直前知識とかあんまりなかったんだけど、思ってたよりもとてもとても良い映画でした。
数年前より今観てよかったなと思えました、たぶん当時見るよりも数段味わい深く観れたと思うから。笑




銀映プロダクションの70周年記念事業として、かつて活躍した伝説の大女優・千代子のドキュメンタリーの作成が決まった。
引退して以来30年ほど誰にも姿を見せず、取材等も断り続けて来た千代子だったが、今回の立花の取材申し込みは喜んで受け入れた。それは立花の持ってきたある手土産に深い理由がある。
取材が始まるやいなや手土産の催促をする千代子。
立花がうやうやしく渡した箱の中には、古びた鍵が1つ収まっていた。
その鍵は千代子の人生を語る上でとても大切なもので…



これはねー、あらすじもどこまで書けばいいのかわからないね。
どこまで書けばあらすじかなあ。



その鍵はかつて少女だった千代子がある男から「預かった」とても大切な物だった。
鍵を返すことを目標として、名も素性も何も知らない男に会うために、千代子は女優となり演じ続ける。
「あの人に会わなきゃいけないんです!映画に出続けて、あの人に気づいてもらわなきゃ!!」
そんな千代子の人生は、女優として、そして1人の娘として駆け抜けた輝かしいものだった…




こんな話かな。
私たぶんあらすじ書くの下手だな、練習しよう。


劇中劇と千代子の回想がごっちゃごちゃになりながら物語は進んでいきます。
どこからが劇中劇なのか、どこまでが千代子の人生なのか。
映画を見てる人にはきちんと説明がされません。
言ってしまえば全部劇中劇だし、全部千代子の回想。
そこを分ける必要とか全然無いんだよね。




さていきなりオチですが


「だって私、あの人を追いかけている私が好きなんだもの!」


 最後のこのセリフ、演出、タイミング的に深読みできるなぁと思ったらやっぱりネットの海には色んな意見が溢れていた。
この発言だけやたら浮いて聞こえるんだよね。
たぶんバックの音が一瞬途切れるんです。


ところで、私は最近深読みできそうなアニメ見てそれについての考察読み漁るのが趣味です。
なんならアニメはあらすじだけ見るんでも考察読むと楽しい。
エヴァまどマギ、ピンドラ辺りをこの見方するの超お勧めです。


話を戻しましょう。


千年女優も、考察が溢れているだろうなあと思い読み漁ったら、やっぱり最後のセリフについては色々な意見があるんだね。

純愛だの自己愛だの恋に恋だの色々言われてるっぽいけど、全部ひっくるめてのセリフだろどう考えても。
よく知りもせぬ、だけど運命のあの人を想って駆け抜けてきた人生こそが自分の人生で、そんな人生を私は愛していますって話だと私は思いました。
運命なんて感じたい時が感じ時なんだよサマー。

LOVEばかりが愛じゃないでしょ、愛だけが運命じゃないでしょ。
どうしようもなかったんでしょ、安く言えば魂が惹かれたんでしょ。
どんな風に生きたって、ある程度幸せだし、ある程度不幸なんですきっと。


このセリフ、決して女優の自己愛とかを表現したかったんじゃないと思うんだけどなぁ。

恋をして、女優として、一人の娘が生きたんです。
全部全部ひっくるめて、我が人生に一片の悔いなし!っていうセリフでしょう?
まぁ監督本人がこのセリフについては語ってるらしいから、調べてないけど、私はこういう風に感じましたという話。

人によって違うんだろうけど、さすがに自己愛だと受け止めるのは穿って見過ぎだと思うし、恋に恋と見るのは情緒がなさ過ぎると思うなぁ。



本当に好きな人って、たとえ振り向いてくれなくても、その存在がいるだけで、いただけで、人生が嬉しくて楽しいものなんだ、ってことじゃないかな。


と、「今」は思う(笑)。
数年後どう思うか知らないけど。
数年経って何かが今と変わっている時に、どう思うかなぁ。
ていうか今と変わってるかなぁ。
変わってておくれ。笑


これもなかなか重たい感想になりました!
時期が悪い、時期が!!