コンテンツになりたかった16歳の話




「裏アカ」を閉鎖してみました。




理由としてはいっぱいありました。


だんだん自分の中身を出すよりも周りの人へ対する気持ちのツイートが増えてきたこと、裏アカで何言ってっかわかんねーなと思われたくない人ができたこと、圧倒的にキレが無くなってしまったこと、そして自分の中のメンヘラが溢れ出してしまいそうだったこと。


そもそも裏アカをいつ、どんなきっかけで作ったのかももう覚えていません。調べたらどうも2013年3月7日から運用していたみたいだけど。約2年半、このアカウントがあったおかげで気持ちが楽になったことなんて星の数ほどありました。

持っててよかった、裏アカウント。










私の「本アカ」は2010年に高校の仲良したちと始まりました。


1年生の時は毎日ひたすらしゃべり続けていたけど、受験期には直接会う余裕も無く。スキマ時間に更新してはみんなの様子を把握していたものです。



それまでにも「リアル」と呼んでいた短文ブログみたいなものはずっと続けていて、私はそれが大好きでした。


自分の思いの丈をダラダラと綴るのも好きだったし、当時はデコ絵文字とかも最盛期で、ブログ自体のデザインを自分だけの凝ったものにすることにもすごい情熱を捧げていたと思います。「デザインテンプレート」を公開できる機能とかもあって、季節やイベントごとにデザインを投稿していたりしたなぁ。私はあの文化がとても好きでした。



そんな「リアル」で定期テスト当日の朝に、自分のおさらいとして世界史をひたすらまとめてみたことがあったんですよね。

そうしたらいや、異様に頭に入る。

これは良い、と何度か繰り返すうちに、だんだんテスト前の私のまとめが周りに定着したようで、「あれとても助かる!」と言ってもらうことが何度かありました。


私はそこで味を占めました。




(自分の書いたものはコンテンツ足り得る?)





実は「リアル」以外でもブログやってみたり短い小説書いて公開してみたりしてました。BLだったけど。


ブログはまぁ書くこと無くてね、全然ダメ。

そもそも当時私が属していたブログジャンルは交流を重視するようなジャンルで、私はそこまでそのジャンルに足突っ込む気は無かったし、知らない人との「文字以外」でのコミュニケーションを取る気も無かった。読み物としての面白さも、そのジャンルに肩まで浸かった大人達に勝てるわけもなくそうそうに辞めてしまったのを覚えています。




小説はね、まぁそこそこ続きました。反応もあったし楽しかったんでしょうね。でもどうしてもBL自体にそこまでのめり込めなかった。


当時BLにすることが流行ってた少年漫画の二次創作でちょいちょい書いてたんだけど、もう全然このキャラである必要なくない?みたいな。ていうか男女で良くない?みたいな。


流行りのジャンルで書くと上手い下手に関係なく多くの人の目に触れるから反応も多いんですよね。それが楽しかった。


けどもうほんっとにどうでもいいの!笑


漫画に無い設定を捏造する気持ちとか微塵も湧いてこなくて、誰それかっこいいみたいなのも全然なくて。二次元大好きだったけど「カッコイイ!」みたいな気持ちはついぞ持てなかった。

作品を額面を飛び越して受け取れたことがあまり無いです。作品は出来上がってる状態がなんだかんだ一番楽しいと思っています。だったら自分でイチから書けばよかったんだけど、そこまでの想像力も無かったんですよね。センスの無い人生です。










ただ、まさか自分が素で書いた文章がこんなに反響を受けるとは思わなかった。


たぶん合ってたんです、考えを放り投げていくスタイルが。

私は、今このブログを書いている時もそうですけど、いまいち着地点を決めずに見切り発車で書き始めてしまう癖があります。この癖を直さない限り私はどうあがいても「良い文章」は書けないだろうと思うんですけど… 好きなんですよね、見切り発車。




考え過ぎてしまうくらいに、考え事が好きだから。



ひたすらポンポン浮かんできた考えをちょっと放流するだけでアクションが返ってくる「Twitter」というスタイルはとっても私に合っていた。



裏アカは(良い意味で)私がどう思われてもいい人しか見ていなかったのもあったし、決してみんなそれを馬鹿にしてこなくて、それどころか面白い面白いと反応をくれるのがとても嬉しかったです。




でもだんだん、考えを放流するんじゃなくて、放流するために考えているなぁみたい場面が増えてきました。




私はあくまでも「自分の書いたもの」をコンテンツにしたいだけであって、「自分」をコンテンツにしたいわけでは無いんです。





そう、言ってしまったけど、



私は「自分の書いたもの」をコンテンツにしたい。




馬鹿だなぁとは思います、この歳になって。でもやっぱり面白いよって言ってくれる人がいるなら面白いこと書いていきたいし。自分がプラス面で評価してもらえるのは私にとってはとても嬉しいことです。


ただ、自分を切り売りすることはあまり私の望むところでは無いです。

自称しておいて何か、という感じですけど、私はメンヘラではありません。周りから「メンヘラ」という評価を受けている限りは私の書いていることはコンテンツになれていなくて、あくまでも「私」を見て笑っているだけなのだろうと思います。



考えることにとらわれてしまって自分の目の前にあるもの大切にできなくなるなんてまっぴらごめんなんだよね。そこまで自分をすり減らして生きていけるほど図太く無いと思ってます。



面白いことを書きたいがために無駄に毒を吐いたり考え過ぎてしまったりとか、そしてそれに納得させられてしまったりとか。自分のパッと吐いた言葉に自分を持ってかれるようじゃ全然ダメで。

だから下手でも、自分の中で温めて推敲して、残った思いを面白おかしく書けたらいいなと思います。



そして欲を言えば、それを面白いと思って欲しい。




たぶんコンテンツとしてのレベルは一気にぐんっと落ちるけど、自分を減らさないで生きていければいいなと思う。







裏アカの閉鎖は、私の精神的な断捨離なのでした。