収斂した世界の安らぎと気合いの話
同類憐れみの令と好意の話
コンテンツになりたかった16歳の話
下手な布教と未熟な憧れの話
メルヘンちゃんと呼ばれて
映画「千年女優」を観ました
映画「(500)日のサマー」を観ました
お勧めされていた「(500)日のサマー」を観ました。
平凡な青年トムの働くグリーティングカードの制作会社に、新しく社長秘書としてやって来たサマー。サマーは身長も体重も普通の女の子。けれどもサマーには普通じゃない魅力があったのです。
そんなサマーの魅力に呆気なくやられたトムですが、サマーは一筋縄ではいきません。
「私、真面目に付き合う気が無いの」
サマーに近付きたい一心で、「2人の関係にレッテルを張るのなんてナンセンスだよ」と言い切ってしまうトムですが、実際そんなにオシャレな考え方なんてできない不器用な男なのでした。
「恋愛なんていうのはね、一時の気の迷いよ、精神病の一種なのよ!」とのたまわんばかりのサマーと、「僕らが出会ったのは必然、つまり運命さ」と言わんばかりのトムの恋の行方は…!?
なんかこんな感じの話でした。
とりあえず、サマーが可愛すぎた。
ズーイーデシャネルも勿論可愛いんだけど、服装がとても可愛い。
なんとなくNANAのハチ子みたいだなと思いました。
私はああいう服とっても好きだよ。
そして可愛いはやはり正義なのです…
可愛い可愛いサマーは周りを夢中にさせて生きてきた感すごいし、自分の魅力をわかってて、それでいてわがまま貫いてる感もありました。
とにかくサマーは悪魔だ。
付き合う煩わしさとかわかるけど、「だって私達友達でしょ?」っていう隠れ蓑を用意してるだけだよね。
もちろん最初にその策に乗っかったトムが浅はかなんだけど。
それじゃ嫌だよ、ハッキリさせてよ、付き合ってよってちゃんと言い続けていれば、サマーは始めから面倒臭がってこんな関係にはならなかったかもしれないね。
でも私にはトム馬鹿じゃんと言い切ることはとてもじゃないけどできません。
好きな人が釣り糸垂らしてたら、どんなに疑似餌だってわかってても喰いつかないではいられないよね、仕方ないよね。
わかってて「私悪くないもん」って言ってるサマーはやっぱり悪魔だと思います。
終盤のトムの「君は欲張りだね」というセリフが、可愛いは正義だってことを証明してますね。
サマーは、可愛いから、許される。
好きになったら結局受け入れるしか方法が無いんだね、悲しいね、無力だね。
そんなサマーにあっさり切られて、目の前からもいなくなられて。
トムはめっちゃ悲しかったし落ち込んだとは思うけど、それでよかったんだ。
サマー偉いです超誠実。
向き合えないと思ったらきっぱり姿を消してあげるほど優しいことはないと思う。
サマーは確かにトムのことめんどくさくなったんだとは思うけど、自分を思ってくれてて寂しい時に会ってチヤホヤしてくれる人、すぱっと切るのはなかなか出来ることじゃないと思うんだよね。
サマーの出来る限りの優しさだと思います。
だからトムはただただ運が悪かっただけだ。
電車の中でうっかりサマーを見つけてしまって、気付かれますようにと祈りながら近くに座るのは仕方ないと思う。
自分を好いてくれてた懐かしい彼を見つけて声かけちゃうサマーも悪くないと思う。
ただそこでウキウキしちゃう時点でトムの童帝臭がすごいよね。
結局経験値の差があり過ぎたんだねこの2人は。
うまくいきっこなかったんですね。。
すごい可愛かったし、
素敵だったし、
思うところもいっぱいある映画だった。
けど普通にアチャーってなったのは、私にはオータムもサマーと同じタイプの女の子にしか見えなかったところ。
きっと映画学的に見たりしていけば、2人は対比させるように描いてあったりするんだと思う。
でもトムはまーたインスピレーションで女性に惹かれてしまったし、またもやモテそうな美人だし、そもそも面接来てて案内中断してもらってナンパしてる時点でトムさんお察し。
オータムのタイプ(予想)的に、そんなダメそうな男には本気にならないでしょ、、、
トムは優しいし可愛いし一緒にいて癒されるかもしれないけど、「彼氏にしたいか?」って言われると違うタイプなんだろうなと思いました。
きっとトムはオータムとの恋もうまく行きません。
なんなら面接も落ちると思います。
自分を見ているようで普通に辛い映画でした、頑張れトム。
今の私のこの感想はなかなか重いのではないかなと自覚しております。。